グレイバーズ駅から郊外の住宅地を歩くこと10分。ヴェンチューリの母の家は塀も何も無く突然に現れました。
左右対称の大きな三角屋根と中心のスリットは一見すると単純な形を印象付けるのに、窪んだ玄関ポーチや窓の配置、煙突の形は左右非対称。壁に施されたモールディングは窓でブツブツと切断されているし、一筋縄ではいかない複雑なファサード。
ヴェンチューリは、この単純で複雑なファサードを「ほぼ記号的な住宅のイメージ(an almost symbolic image of house)」と言っているけど、アメリカの典型的であろう郊外住宅地の中で明らかに異彩を放ってるし、 見れば見るほど住宅のイメージから離れていく 。
裏に回ればさらに複雑な形が現れるし、複雑な内部空間も魅力的だけど、つたない英語力で私有地に入っていく勇気は無いので断念。英語力を磨いてまた行きたい。
設 計:ロバート・ヴェンチューリ
所在地:ペンシルヴァニア州フィラデルフィア市
竣 工:1963年