【DATA 】
- 所在地:大阪市中央区心斎橋
- 設計:村野・森建築事務所
- 施工:奥村組
- 竣工:1984年
代表作であるそごう百貨店心斎橋店の北側に建っていた村野藤吾氏の事務所の分室です。
シンプルで小さな建物なので何気なく通り過ぎてしまいそうになりますが、白色の鋼板にディテールレスな開口部を絶妙なバランスで配置したファサードが精悍な表情を見せていました。また、曲線の庇を持つ入口のキャノピーは、その中に雨樋や自動扉等が実に見事に納められ、小さな要素の中に様々なアイデアが凝縮されたものでした。
一方、内部の階段は小さな丸いモザイクタイルで仕上げられた隅角のないデザインで、その直線的なファサードと対照的です。村野藤吾氏は、
「ものとものとが接する場所は縁を切る。もの同士がぶつかると角が立つ。そこの縁を切ることで、優しい感じになる。」
と仰ってたといいます。この隅角を丸めた階段もそのような考え方から生まれた手法だと思われますが、設計者のさりげない心使いが表れているデザインです。(写真を撮っていないのが悔やまれます)
しかし、この建物も「そごう」の建替えと時を同じくして、残念ながら姿を消してしまいました。
この4月から携帯のサイトに内外の建築家700〜800名(存命&死亡)を収録した世界の建築家辞典のようなものを立ち上げました。それで村野藤吾さんのポートレイトを1点掲載したいと思い、お願い申し上げる次第です。軽い解像度(300KB)で結構なのですが、メールで送って頂けませんでしょうか。因みに私は元新建築におり、昔村野さんが来社された時にお会いしたことがあります。また村野作品(ニュー・オータニの近くにある作品)を担当したこともあります。馬場さんとは今も仕事を一緒にやっております。
ひとつよろしくお願いいたします。
淵上正幸様
はじめまして。コメントありがとうございます。
写真提供についてはやぶさかではありませんが、
中身も見ずに写真だけ提供するのもなんですので、
解説された建築家辞典のサイトを教えていただけませんでしょうか?
よろしくお願いいたします。